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2023年6月4日東村山キリスト教会主日礼拝 説教要旨

<神に対して富む賢さ ルカの福音書12章13~21節>
イエス様が教えている「愚かさと賢さ」は、この世で言う「愚かさと賢さ」でなく、「神に対する愚かさと賢さ」です。神に対して富まない愚かな人でなく、神に対して富む賢い人になる。

1.神に対して富まない愚かな人
イエス様に、ある人が遺産相続の相談をしました。イエス様は、この人が真実な幸せを見出すために、この世の富への正しい対処の仕方について教えました。イエス様は、このことを、金持ちの畑が大豊作になったたとえから教えています。たとえのまとめとして、イエス様は『自分のために蓄えても、神に対して富まない愚かさ』(21節)を教えています。神に対して富まない愚かさとは、貪欲な愚かさ、自己中心な愚かさ、そして自分の死に絶望する愚かさです。
①貪欲な愚かさ
私たちは、永遠のいのちを慕い求める存在です。しかし、永遠のいのちへの飢え渇きを、この世のもので満たそうとして満たすことができず、貪欲に求め続ける愚かな罪を犯します。イエス様は、『いのち(永遠のいのち)は財産の中にはない』 (15節)と教えているのです。
②自己中心な愚かさ
畑が大豊作となった金持ちのたとえの中で、金持ちは、『私が』(8回)『私の』(4回)と繰り返し使っています。そして、神様に心を閉ざして、自分の心の中で考え、自分のたましいに語りかけているのです。
③自分の死に絶望する愚かさ
「人は生きたように死んで行く」とあるように、金持ちは、人生をお金に頼って生きたように、自分の死にもお金に頼ろうとします。しかしイエス様はたとえの中で、財産が、いのちを守ってくれないことを教えています。自分のために蓄えても、神に対して富まない愚かさに注意しようではありませんか。

2.神に対して富む賢い人
イエス様は、遺産を相続すること、貯金すること、投資することを禁じているのではありません。神に対して富む賢さとは、永遠のいのちを得る賢さ、神の御心を求める賢さ、神の国を豊かにする賢さです。
①永遠のいのちを得る賢さ
私たちは、イエス・キリストの十字架の死と復活を信じることで、罪を赦され、死んでも生きる永遠のいのちを与えられます。
②神の御心を求める賢さ
商売するにしても、貯金するにしても、仕事をするにしても、奉仕するにしても、学びをするにしても、家庭生活をするにしても、まずなすべきこととして、神の御心を謙遜に祈り求め従う賢さです。
③神の国を豊かにする賢さ
使徒パウロは、『来るべき世(神の国)において立派な土台となるものを、自分自身のために蓄えよ』(Ⅰテモテ6:19)と教えています。この世の富を、神の御心に従い、神の国を豊かにするために用いる賢さです。私たちは、永遠のいのちを得え、神の御心を求め、神の国を豊かにする、神に対して富む賢さを求めようではありませんか。

関連聖書箇所
◎詩篇14篇1節
1 愚か者は心の中で「神はいない」と言う。彼らは腐っていて忌まわしいことを行う。善を行う者はいない。

◎ヨハネの福音書5章39、40節
39 あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思って、聖書を調べています。その聖書は、わたしについて証ししているものです。
40 それなのに、あなたがたは、いのちを得るためにわたしのもとに来ようとはしません。

◎ヨハネの福音書3章16節
16 神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。

◎ヤコブ書4章13~15節
13 「今日か明日、これこれの町に行き、そこに一年いて、商売をしてもうけよう」と言っている者たち、よく聞きなさい。
14 あなたがたには、明日のことは分かりません。あなたがたのいのちとは、どのようなものでしょうか。あなたがたは、しばらくの間現れて、それで消えてしまう霧です。
15 あなたがたはむしろ、「主のみこころであれば、私たちは生きて、このこと、あるいは、あのことをしよう」と言うべきです。

◎Ⅰテモテ書6章17~19節
17 今の世で富んでいる人たちに命じなさい。高慢にならず、頼りにならない富にではなく、むしろ、私たちにすべての物を豊かに与えて楽しませてくださる神に望みを置き、
18 善を行い、立派な行いに富み、惜しみなく施し、喜んで分け与え、
19 来たるべき世において立派な土台となるものを自分自身のために蓄え、まことのいのちを得るように命じなさい。

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