<神の国はあなたがたのところに ルカの福音書11章14~26節>
私たちは、イエス・キリストの再臨を待ち望む終わりの時代の患難試練、そして人生の試練に絶えず試みられ苦しんでいます。しかし、イエス様の力で悪霊が追い出されているなら、『神の国はあなたがたのところに来ている』とイエス様は教えています。イエス様の力が悪霊を追い出し、イエス様の力は悪霊より強く、イエス様の力で神の国が前進するのです。
1.イエス様の力が悪霊を追い出す
悪霊によって口がきけない人を、イエス様は悪霊を追い出すことで、口がきけるようにしました。しかし、ユダヤ人宗教指導者たちは、ベルゼブル(悪霊の親玉)によって、イエス様は悪霊を追い出していると、イエス様を非難したのです。イエス様はユダヤ人宗教指導者に対して二つの点から反論しています。①悪霊も仲間割れしたらサタンの国は立ち行かない。②ユダヤ人宗教指導者の仲間が悪霊を追い出しているなら、彼らも悪霊の親玉と同盟関係にある。
イエス様が悪霊を追い出したのは、『神の指』(神の御力 20節)、『神の御霊の働き』(マタイ12:28)によるのです。ある優れた神学者が、「悪霊の追い出しこそが、イエス様の働きの最も中心的な働きである」と言っています。科学技術が進歩し、人類が賢くなった気分になることで、「神の国はあなたがたのところに来る」のではありません。イエス様の力で悪霊が追い出されることで、『神の国はあなたがたのところに来る』のです。
2.イエス様の力は悪霊よりも強い
イエス様は、21~23節で、強い者よりも強い強盗に自分自身をたとえています。イエス様が、悪霊に支配されていた財産(悪霊の奴隷とされていた人類)を奪い取ります。そしてイエス様の『分捕り品』(イエス様御自身の民、神の民)としてくださるのです。『神の国』とは、神様の御支配のことです。イエス・キリストの来臨、十字架の死、復活によって、すでにイエス様は悪霊(悪魔)に完全に勝利しています。しかしいまだ神の国は完成していません。やがてイエス・キリストの再臨によって神の国が完成します。「すでに」と「いまだ」の間の神の国の緊張関係にあって、すでに敗北が決まっている悪魔の最後の悪あがきとしての患難試練に、私たちは絶えず苦しんでいます。しかし、イエス様の力は悪霊にすでに勝利していることを日々覚えながら、イエス様に味方し、イエス様とともに神の国に人を集めようではありませんか。
3.イエス様の力で神の国は前進する
イエス様は、24~26節で「出戻りの悪霊のたとえ」を教えています。悪霊が追い出された真空地帯を作るのでなく、そこで神の国(神の御支配)が始まることが重要です。患難試練、人生の試練にあっても、私たちは『神のことばを聞いてそれを守る』(28節)ならば、イエス様の力が悪霊を追い出し、イエス様の力は悪霊より強く、イエス様の力で神の国が前進するのです。
関連聖書箇所
◎マタイの福音書12章28節
28 しかし、わたしが神の御霊によって悪霊どもを追い出しているのなら、もう神の国はあなたがたのところに来ているのです。
◎エペソ人への手紙6章10~12節
10 終わりに言います。主にあって、その大能の力によって強められなさい。
11 悪魔の策略に対して堅く立つことができるように、神のすべての武具を身に着けなさい。
12 私たちの格闘は血肉に対するものではなく、支配、力、この暗闇の世界の支配者たち、また天上にいるもろもろの悪霊に対するものです。
◎Ⅱコリント人への手紙10章4節
4 私たちの戦いの武器は肉のものではなく、神のために要塞を打ち倒す力があるものです。
◎エペソ人への手紙1章19節
19 また、神の大能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力が、どれほど偉大なものであるかを、知ることができますように。
◎エペソ人への手紙1章20、21節
20 この大能の力を神はキリストのうちに働かせて、キリストを死者の中からよみがえらせ、天上でご自分の右の座に着かせて、
21 すべての支配、権威、権力、主権の上に、また、今の世だけでなく、次に来る世においても、となえられるすべての名の上に置かれました。
◎ゼカリヤ書14章7節
・・・・・夕暮れ時に光がある。