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2024年11月24日東村山キリスト教会主日礼拝 説教要旨

<死の絶望に輝く希望 ルカの福音書23章44~49節>
「人生の絶望」のことを「人生の墓場」と言い、「自滅する」ことを「墓穴(ぼけつ)を掘る」と言います。「墓場」「墓穴」ということばに良いイメージはありません。しかしイエス様は「死の絶望に輝く希望」を見出すことを私たちに教えています。死の絶望に輝く希望とは、天国への道が開かれた希望、贖いの御業が完成した希望、信じる者は救われる希望です。

1.天国への道が開かれた希望
神の御子イエス・キリストが十字架の上で、私たち罪人の罪の身代わりとなって地獄の苦しみを苦しみ抜いて死にました。そのことを象徴する出来事として、12時~午後3時までの間、『全地が暗くなり』(44節)ました。イエス様の十字架を見ている全ての者たちに、不安と恐れを抱かせる出来事でした。そしてもう一つの象徴的な出来事が起こりました。エルサレム神殿の聖所と至聖所を仕切り、聖所から至聖所に入ることを遮る「垂れ幕」が上から下へ真っ二つに裂けたのです。至聖所には、大祭司だけが年に一度(贖罪日)に入り、神の臨在の御前に立つことが許されていたのです。イエス・キリストの十字架の死で、聖所と至聖所を仕切る垂れ幕が真っ二つに裂けることで、天国へ向かう道が開かれたのです。キリストの十字架の死に、天国への道が開かれた希望を見出そうではありませんか。

2.贖いの御業が完成した希望
イエス様は十字架の上で、「七つのみことば」を伝えました。
①赦しのことば(ルカ23:34);罪人の罪の赦しを祈りました。
②救いのことば(ルカ23:43);罪人の死の滅びからの救いを伝えました。
③愛のことば(ヨハネ19:26、27);十字架による神の家族を教えました。
④苦悩のことば(マタイ27:46);身代わりとなった苦悩を叫びました。
⑤苦痛のことば(ヨハネ19:28);身代わりとなった苦痛を叫びました。
⑥完了のことば (ヨハネ19:30);神の御子の任務の完了を宣言しました。
⑦委ねることば(ルカ23:46);イエス様は贖いの御業の完成に満足し、父なる神様との関係が回復したことを知って、最後に『父よ、わたしの霊をあなたの御手にゆだねます』(46節)と祈りました。キリストの十字架の死に、贖いの御業が完成した希望を見出そうではありませんか。

3.信じる者は救われる希望
ローマ軍の百人隊長の任務は、イエス・キリストの十字架の死の一部始終を監視することでした。イエス・キリストの十字架の死の一番近くに立ちながら、信仰告白に一番遠いと考えられた百人隊長が、神様を礼拝し、『本当にこの方は正しい人(神の子)であった』(47節)と信仰を告白したのです。彼に神の御手が働いたからです。キリストの十字架の死で、天国への道が開かれ、贖いの御業が完成した。だからこそ、信じる者は救われるのです。

関連聖書箇所
◎ヘブル書9章2~5節 2 すなわち、第一の幕屋が設けられ、そこには燭台と机と臨在のパンがありました。それが聖所と呼ばれる場所です。3 また、第二の垂れ幕のうしろには、至聖所と呼ばれる幕屋があり、4 そこには金の香壇と、全面を金でおおわれた契約の箱があり、箱の中には、マナの入った金の壺、芽を出したアロンの杖、契約の板がありました。5 また、箱の上で、栄光のケルビムが「宥めの蓋」をおおっていました。しかし、これらについて、今は一つ一つ述べることはできません。

◎ヘブル書9章6、7節 6 さて、これらの物が以上のように整えられたうえで、祭司たちはいつも第一の幕屋に入って、礼拝を行います。7 しかし、第二の幕屋には年に一度、大祭司だけが入ります。そのとき、自分のため、また民が知らずに犯した罪のために献げる血を携えずに、そこに入るようなことはありません。

◎ヘブル書10章19、20節 19 こういうわけで、兄弟たち。私たちはイエスの血によって大胆に聖所に入ることができます。20 イエスはご自分の肉体という垂れ幕を通して、私たちのために、この新しい生ける道を開いてくださいました。

①ルカ23章34節(赦しのことば) 34 そのとき、イエスはこう言われた。「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。」
②ルカ23章43節(救いのことば)43 イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに言います。あなたは今日、わたしとともにパラダイスにいます。」
③ヨハネ19章26、27節(愛のことば) 26 イエスは、母とそばに立っている愛する弟子を見て、母に「女の方、ご覧なさい。あなたの息子です」と言われた。27 それから、その弟子に「ご覧なさい。あなたの母です」と言われた。・・・・・
④マタイ27章46節(苦悩のことば) 46 三時ごろ、イエスは大声で叫ばれた。「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」これは、「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
⑤ヨハネ19章28節(苦痛のことば) 28 それから、イエスはすべてのことが完了したのを知ると、聖書が成就するために、「わたしは渇く」と言われた。
⑥ヨハネ19章30節(完了のことば) 30 イエスは酸いぶどう酒を受けると、「完了した」と言われた。そして、頭を垂れて霊をお渡しになった。
⑦ルカ23章46節(委ねることば)46 イエスは大声で叫ばれた。「父よ、わたしの霊をあなたの御手にゆだねます。」こう言って、息を引き取られた。

◎詩篇31篇5節5 私の霊をあなたの御手にゆだねます。まことの神【主】よ。あなたは私を贖い出してくださいます。

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