宣教メッセージ

2025年7月6日東村山キリスト教会主日礼拝 説教要旨

<キリストは死を滅ぼした テモテへの手紙第二1章1~14節>
使徒パウロは、殉教の死を前にして、ローマの牢獄から、遺言書としての「テモテへの手紙第二」を、若い牧師テモテに書き送りました。使徒パウロは、これまでの人生を振り返り見渡して、人生で後回しにしてはならない、最も大切なこととして、『キリストは死を滅ぼした』(キリストの福音)をテモテに教えています。キリストは死を滅ぼした。私達は救われ召されたので、委ねられたものを守り、福音の苦闘を共にする。
1.私達は救われ召された
「テモテへの手紙第一」から五年後に、使徒パウロが書き送った「テモテへの手紙第二」の背景には次のことがありました。ローマ皇帝ネロがキリスト教を憎み、ローマ帝国による組織的な迫害が始まりました。使徒パウロは捕らえられ、ローマに護送され、牢獄へ入れられました。自分の死を覚悟したパウロは、人生を振り返り見渡して、人生で最も大切なこととして、「キリストは死を滅ぼした。それゆえに、私達は救われ召された」(9、10節)ことをテモテに伝えたのです。私達が救われたのは、決して私達の働き(行い)によるのではありません。神様の御計画と恵みによるのです。神様の御計画通りに、罪のない神の御子イエス・キリストがこの世に来られ、私達の罪の身代わりに十字架で死に、死から三日目に復活することで、私達の罪と死に完全に勝利したのです。人類には解決できない「死の問題」を、神様が解決したのです。私達は「キリストの福音」で救われ、「キリストの福音」のための人生に召されたのです。
2.委ねられたものを守る
使徒パウロは、ローマ帝国による組織的な迫害という試練にあっても、神様から『委ねられた良いもの』(14節)、つまり「キリストは死を滅ぼした(キリストの福音)」を聖霊の力で守ることを励ましています。使徒パウロ自身もまた、ローマの牢獄で殉教の死を前にして、「キリストが死を滅ぼした」ことで、殉教の死を遂げた後、天国に入ることを確信しているのです(9、10節)。使徒パウロは、テモテへの手紙第一6章20節でも、『テモテよ、委ねられたものを守りなさい』と励ましていました。この世での様々な戦いの中で、私達は、人生で最も大切なものとして、私達に委ねられた「キリストの福音」(キリストは死を滅ぼしたこと)を、聖霊の力によって守り抜こうではありませんか。
3.福音の苦闘を共にする
使徒パウロは、ローマ帝国による組織的な迫害によって、エペソ教会の牧師テモテが動揺することを心配しています。パウロはテモテに、聖霊の賜物を再び燃やすことを教えています。この世の様々な患難試練にあって、私達には後回しにしてはならない、人生で最も大切なことが、委ねられています。「キリストは死を滅ぼした」(キリストの福音)を伝える苦闘を共に戦おうではありませんか。聖霊の賜物を再び燃やそうではありませんか。
聖書関連箇所
◎ローマ書7章24、25節前半
24 私は本当にみじめな人間です。だれがこの死のからだから、私を救い出してくれるのでしょうか。
25 私たちの主イエス・キリストを通して、神に感謝します。・・・・・
◎Ⅰコリント書15章54、55節
54 そして、この朽ちるべきものが朽ちないものを着て、この死ぬべきものが死なないものを着るとき、このように記されたみことばが実現します。「死は勝利に呑み込まれた。」
55 「死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。死よ、おまえのとげはどこにあるのか。」
◎Ⅰコリント書15章26節
26 最後の敵として滅ぼされるのは、死です。
◎Ⅰコリント書1章18節
18 十字架のことばは、滅びる者たちには愚かであっても、救われる私たちには神の力です。

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